| PREQUEL『Tradition Reborn Trousers』のご紹介で す。
クラシカルなスリーピースのワークウェアは、1920〜1940年代の労働者階級に 広く愛用されていました。 ただの作業着ではなく、実用性とともに、着る人の“誇り”を映し 出す装いだったのです。 スリーピースを身にまとい、整った姿で仕事に臨むことは、自身の職業に敬意を示すひとつの表現でした。 機能的でありながら、きちんとした見た目を保つその装いは、当時の労働者たちにとって働く姿勢そのものを象徴していたのです。
この1930年代のフランス製トラウザーは、ただ魅力的な古着として所有するだけで はなく、その素材そのものを復活させる挑戦へとつながりました。 古着を解体し、糸一本一本を分析することで、当時の職人たちが生地に込めた細やかな技術を浮き彫りにしていきました。 撚り杢(よりもく)糸の深みある色合いと、生成りのストライプが絶妙なコントラストを生み出しているのは、実際に織る際のテンションや糸の密度が巧みに計 算されていたからだと分かりました。
特に驚いたのは、裏地に表れる模様の違いです。表はクラシカルで落ち着いた印象のス トライプ、しかし裏返すと、まるで別の表情を見せる大胆なデザイン。 これが当時の生地に込められた“二面性”の美しさであり、単なる実用性を超えた“遊び心”でもあると感じました。 この発見は、現代の生地開発にはない発想を与えてくれました。 このトラウザーの生地を忠実に再現するため、糸の選定から始まり、織り機の設定に至るまで細部にこだわりました。 撚り杢糸の風合いを最大限に引き出し、ストライプの立体感を再現することで、まるで1930年代にタイムスリップしたかのような生地が完成しつつありま す。
6種類の異なる糸が織りなす個性が、この生地に奥深い表情を与えています。 ムラ糸、甘撚り糸、強撚糸など、多様な糸を巧みに組み合わせることで、粗さと滑らかさが絶妙にバランスされた質感に仕上がりました。 一見シンプルながら、光の角度や経年変化によって姿を変える豊かな表情も魅力のひとつです。 異なる糸が生み出す質感のコントラストが、ヴィンテージの温かみと現代的な快適さを見事に融合させています。 細部にまでこだわり抜いて作り上げたこの生地は、手間を惜しまず生まれた他にはない特別な一枚。着るほどに愛着が深まり、長く付き合える逸品です。
QUALITY : 100% Cotton WIGHT : 260gms / 9.0oz COUNTRY OF ORIGIN : Japan
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