BUZZRICKSON’S『Type M-1943 DRAGON & LADY』のご紹介。
M-1943フィールドジャケットはM-1941の後継モデルで、それまで陸軍が開 発採用した各種野戦服を統合する目的で開発された。 気温や運動性に備え、全ての環境に対応すべくレイヤーシステム(重ね着)を前提としているため、比較的ゆったりとしたフォルムを持っている。ボタンで留め る前立てとポケットフラップのボタンは隠しボタン仕様で、この上に装備品を身に付けても引っ掛かりを回避している。 素材は丈夫で防水性のある厚手のコットンサテンを裏使いした“バックサテン”をオリーブドラブに染め上げ迷彩効果を高めている。 フロントに設置された4つのポケットは容量が十分確保でき、日用品を収納すればザックは必要ないほどである。 襟はM-41を受け継ぎ、開襟でも閉じても着用でき、襟を立てチンストラップを閉じると風の侵入を防いでくれる優れた機能を持つ。基本的なデザインは完成 度が高く、その後採用されたM-51とM-65に継承されていった。
第二次大戦中、米軍によってWar Art (ウォー・アート)が開花した。 兵士たちが着用する戦闘服の背中をキャンバスに見立て、絵心のある兵士が筆と塗料を手にして 思い思いに絵を描いた。これがバックペイントの始まりである。 その内容は戦闘で使用する愛機と出撃スコア、故郷に残してきた彼女、兵舎に送られてくる娯楽雑誌の ピンナップガールを模写したものなど、着用者自身の意志やプライドを映し出しているため同じ柄は少なく、個性的でオリジナル性の高いものが多い。 アジア圏に駐留した米兵たちは、これまで経験したことのない神秘的な文化に触れると早速ジャケットにそのアジアンテイストを取り入れて自身の戦闘服をカス タムアップさせた。 このジャケットの背面に描かれているのは故郷に残した彼女だろうか。 アジアに伝わる神話・伝説の生物であるドラゴンまでもが高揚する絶世の美女だったという兵士の強い思 い入れと美学がこの一着には込められているのだ。
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