サリーフォックス女史
本日は、サリーフォックスという方が作ったコットンについて、ご説明させていただきます。今年がダルチザンが手掛けたなかで一番の傑作。
それがFOX FIBER DENIMです。
現代はファストファッションなど、使い捨ての安価な洋服を作る為に、大量の綿を育てなければなりません。
そのためには、9分ほどに育った時点で、飛行機を使って大量の促進剤と枯葉剤をまいて、機械を使ってかりとります。
その後、白くするために漂白剤を使い、真っ白にしてから染色していきます。この際も環境に配慮した染め方をしているとはとても言えず、発展途上国の低賃金で雇える人に適切な防護をしない状態で有害な薬品で染めさせております。日本や欧米では厳しい廃液規制がありますが、このような国ではそれも無く垂れ流し。安いファストファッションとはこのような地球規模の環境破壊の上に成り立っているのです。
サリーフォックス女史は、この農薬を使った生産がいずれ土地の砂漠化を進め、土壌汚染から健康被害に及ぶことに警鐘を鳴らしています。
彼女は、生物学者であるとともに昆虫学者でもあります。
彼女が1989年に復活させた5000年前の原綿(茶綿)は品種改良と農薬によって失っていった綿本来の植物の強さ、優しさを持ちます。一般的な綿の何倍もの空気の含有率を誇り、紫外線を95%カットするなどその特性は計り知れません。
其の綿は、大豆と交互に作付けすることで、大豆に付くテントウムシが、木綿につく害虫を食べてくれるという自然のサイクルを利用し、完全な無農薬で育てられています。
このような綿を使用し、デニム生地に対応できる糸を織り上げたのが、日本を代表するデニムブランド、ダルチザンです。
もちろんこのご時世、全てを無農薬で育てることは、不可能ですし、安価な洋服を着ることも致し方ないのかもしれません。
しかしその生産背景を少しでも理解し、大量生産大量消費の無駄を減らすためにも、このような商品の存在を知っていただくのは、とても意味のある事ではないかと個人的にも思っています。
長々と書きましたが、そのコットンからできた、カラーデニムがコチラです。
茶の方がコヨーテ、緑味がかっている方が突然変異で出来上がったと言われるロードランナーです。
どちらも一切、染めておらず木綿本来の色です。
まさに本物のカラーデニム。
形にもこだわり、ストレスなく履けて綺麗なシルエットです。
もちろん大量には作ることは難しいのですが、ご興味のある方いかがでしょうか?
2018-11-27 14:05
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